「張りと意気地の深川や」と唄われた富岡八幡門前の辰巳芸者は、芸と心意気を尊び、思い切った装いで江戸女の群を抜いていたという。勢いのいい木場の男たちと、イキな辰巳芸者、そしていさみ肌の祭礼として有名な富岡八幡の祭り…と三拍子そろった深川は生粋の下町であり、まさに江戸有数の盛り場であった。
門前仲町の駅のきわが深川不動尊の赤門。成田山不動尊の別院であるこの深川不動尊は、交通安全の祈願に多くの参拝客を集めている。
毎月1日、15日、28日の縁日には露店も出てにぎわう、深川不動から少し離れたところに富岡八幡がある。通称「深川八幡」と呼ばれ、境内には横綱力士碑、木場角乗の碑などがある。祭りは8月15日を中心に行われ、各町の神輿が道を練り歩く。 |